「春もやや けしきととのふ 月と梅」は、松尾芭蕉の俳句です。
この句の解釈と季語についてより詳しく調べていきます!
こちらは前回この句について触れた季重なりについての記事です👇
句の意味と解釈
春もやや →春が少し進んで
けしきととのふ →景色が整ってきた
月と梅 →月と梅の花が共に見える様子
全体の意味として、
「春が少し進んで景色が整ってきた。月夜に梅の花が咲いて美しく調和している」
…みたいな感じでしょうか。
春が始まって少し経った頃、自然の景色が美しく整い、夜空には月が浮かび、その月明かりの下で梅の花が咲いているという情景ですね。
季語の解説
この句には「春」「月」「梅」という三つの季語が含まれています。
それぞれの季語は以下の通りです。
春 →春全体を表す季語
月 →本来は秋の季語ですが、ここでは春の月を意味しています
梅 →春の季語
最初に、春だと言ってるので春の俳句だとわかりますが、「月」だけなら秋の季語です。
調べてみましたが、月に関する季語は本当に多いですね。
”月”が入った季語はどの季節にもたくさんあって昔の人は月に対する思いが強いのかな…と。
この俳句も、どちらかというと月の美しさを表現したくてこのような俳句になったのでは?なんて思ってしまいました😌
まとめ
松尾芭蕉は、自然の移ろいと人間の感情を巧みに織り交ぜた俳句を多く残しています。
この句もそのひとつで、春の訪れと共に月夜の美しさ、梅の花の香りを感じさせる風情があります。
季重なりという技法を用いながらも、それぞれの要素が調和して一つの美しい情景を描き出していますね😊
芭蕉の作品は、時代を超えて多くの人々に愛され続けています。
この句もまた、春の季節感と詩情を見事に捉えた名句として評価されています。
松尾芭蕉の旅日記「おくのほそ道」
地図や名所、植物など、図版も豊富に収録されています。