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【プレバト!!俳句】9月5日<後編>|詳しい解説&感想まとめ

プレバト!!

9月5日放送『プレバト!!』俳句の詳しい解説です。

前編はこちら👇

テーマは「ケータリング」です。
テレビで発表された順にいきます。

城田優 「秋時雨 運ぶ弁当 台無しに」 3位

”秋の雨の中たどり着いたのに配達の弁当を倒してしまった”という句。
季語【秋時雨】[秋]

夏井先生「今回のテーマから、弁当を運んでいるところにいったのは決して悪くないんですけれどもね、何が一番問題かって言ったら下五の”台無しに”ってここなんですよね。散文的な説明になってしまうと。最後のここだけで本当に俳句が台無しになったって、そんな感じのものになっちゃってるんですね。ここだけですよ、この五音分使ってさあどうするかですよ、弁当を運ぶイメージはどんな感じなの。いっぱいとか自転車とか、ありましたか?」
城田さん「そうですね。自転車でこう後ろに積んでみたいなイメージが」
夏井先生「あ、じゃあそれを文字化しましょう。弁当からですね。”弁当を運ぶ自転車”ってやったら、自転車の映像が出てきて最後に秋時雨が来ると、あ、時雨って降ったり止んだりするから路面が濡れてひょっとして転んで台無しにするかもしれない、ここはね、読者が想像する余地をちょっと残してあげる、これが小さな俳句のコツですね」
🖌添削後『弁当を 運ぶ自転車 秋時雨

実際に見たわけではなく、そういうシチュエーションを想像したってことですよね?こういう想像のストーリーを俳句にするのって実際に俳句業界?ではどうなんでしょ?😓実体験には敵わなさそうですよね。

次は、2位です。

星野真理 「綿あめや 葉月のかかと 浮かせたる」 2位

”どんなものがケータリングに来たらうれしいかと考えて、綿あめの機械がきたら楽しいと思った。ワクワクする気持ちがかかとが上がってると表現した”という句。
季語【葉月】[秋]:旧暦の8月、新暦の8月下旬から10月上旬

夏井先生「これね、あの結構難しい型をやってるんですね。どういうことかっていうと上五季語ではない普通の名詞ですね。これに”や”を付けて詠嘆して、中七下五のこのフレーズに季語をうまく溶け込まして、ワンフレーズ作るって、結構難しいんですがそれを無理なくさらっとやってるってことは評価してよいと思います。浮かせるという映像を書く事、描写することで心情を言おうとすると、そこらへん丁寧に考えてらっしゃると思いますね。で、私のささやかな謎だったのはテーマがケータリングなのに、なぜここにたどり着いたのかっていうのが、これ夜店でもいいじゃないかみたいな、で今お話聞いててケータリングに綿あめあったら楽しいじゃないかってそれを場面としてお書きになったら、今日はダントツ1位になれるはずだったかもしれません例えば、ケータリングの端にとか隅にとか、ケータリングがこうずっと並んでて、端にでも隅にでもいいんですけれども、『ケータリングの隅に 綿あめある葉月』ってここに行ってもいいわけです。でここ3音の季語なら色々入るんですよね。面白いと思うの探してもらったら、言葉同士がね、いい化学変化を起こしますので、あなたなら絶対できると思いますよ。やってみて下さい」

ワクワクしてる感じが伝わってきますね😊
でも、文語の”浮かせたる”って私がすんなり使えないのでそこで身構えちゃうというか💦
添削後は、星野さんの場合はケータリングだとわからないですし、ケータリングの綿あめだと書かないとってことですね。

次は4位です。

藤井隆 「前のスリム 新米小盛り 真似てみる」 4位

”実際の経験から、ケータリングに並んでいるときに前の細い人がご飯を小盛りにしていてやっぱり理由はあるんだな”という句。
季語【新米】[秋]

夏井先生「まあとにかく前のスリムって書き方が雑ですよね」
藤井さん「悩んだんですよ」
夏井先生「悩んだ結果これかよって思いますね。で、私たちはテーマがケータリングだとわかってるから”前の”が何かわかるし書きたいお気持ちもわかるんだけどとにかく無理やり書いて得することは何一つない。これはいらないですね。このスリムなんですけれど、えースリムってこう細身の人のことを言うんですよね。で細身って書いてもいいけどでもたぶんご本人はスリムって書いたところがちょっと粋だなと思ってる」
ここで藤井さんが思いつかなかっただけだとすごい否定してました😓
夏井先生「あ、そうなの?じゃあさっさと消そう。じゃあこれで細身って書いたら体だってわかります。”細身なる人”って書いたらそういう人が目の前に出てくる。”細身なる人真似”ってやったら真似てるでしょ?”てみる”とか書かなくていいでしょ。『細身なる人真似 新米を 小盛り』ってやればいいわけです。そうすると新米が季語ですから、最後にその新米を小盛りにしてる映像がちゃんと残るでしょ。そうすると心持ちこの季語が前に出てくれると。出てくれるって一生懸命直しましたけど、直したところでギリギリ凡人っていう句ですね」

テーマを知ってるから意味はわかるんですけどね。そして、出ましたね、直したところで良くならないパターン😅

さて、次は5位の解説です。

熊谷真実 「食の秋 ケータリングで 2キロ増え」 5位

”公演の期間が長いとケータリングを行ったり来たりしてつい食べてしまう。そうするといつのまにか2キロくらい増えている”という句。
季語【】[秋]
梅沢さんと村上さんが笑っていて、梅沢さんはただの感想文だと言っていて、
村上さんはプレバト始まった当初くらいの俳句だと言っていて浜ちゃんが爆笑してました🤣

夏井先生「もう読んだだけで散文だなというのは一目瞭然ですよね。俳句で「散文的ですね」っていう言い方をするときには、どういう意味かって言ったら、一行の普通の文章ですねっていうことなんですね。えー、食の秋なのでケータリングで2キロ増えましたと。で、ここの”なので”と”ました”を千切って俳句のフリをしただけのものなんです。ですから、ま、別の言い方をすると、詩がないと。俳句というのは17音の詩なんですけれども、詩がないというのは致命的なものになるわけです。さあどうするかですよ、今お聞きするとこれは舞台をやっててとかそういうことなんですね。だとしたら例えばですよ、舞台なら舞台でもいいし、楽屋なら楽屋でもいいんですけれども、舞台にしときますか?(先生が舞台と書いている)」
熊谷さん「楽屋?」
夏井先生「あ、わかったじゃあ楽屋にする。あたしはどっちでもいいんですよ!(キレ気味🤣)楽屋への差し入れですよね。差し入れが多いんでしょ。多しって書いて、『楽屋への 差し入れ多し 食の秋』ってやったら一応あなたの言いたいことは言葉になるし”多し”で切れがあって食の秋という大きな季語にいくと、たったこれだけのことをなぜやらないと!そういう話です」

なんというか、最初は多くの人が通る道な気がします。この日記調というか、標語みたいな俳句。私も作ったらこうなりそう😅夏井先生がイラついてるのを梅沢さんと浜ちゃんが本当に楽しそうに笑ってました🤣

次は1位の大友花恋さん。

大友花恋 「風爽か 豚骨臭の シーン8」 1位

”ドラマの現場で豚骨ラーメンが出た。みんな大喜びでたくさん食べ、元気になってすがすがしい気持ちで次のシーン8に望んだら、その空間が豚骨のにおいでいっぱいになってしまったがそれも含めていい思い出”という句。
季語【爽か】[秋]

夏井先生「まず褒めないといけないのはこの爽かという秋の季語と豚骨のにおいというものを取り合わせると。これ、思い切ってよく取り合わせたなと思いましたね。でもそのギャップが最終的にシーン8で回収されて、で、回収されると風もまたいいんですよね。漂ってくるような感じもあって。この8もね、俳句は普通漢数字にするのが定石なんですけれども、これはシーンですからね、これを使いたいお気持ちわかる。急に上手になったね!」

テレビでは季語が「爽か」だと言っていましたが、調べてみたら「風爽か」も「爽やか」も「さやか」も秋の季語らしいです。結構紛らわしくないですか?この場合は「風爽か」が季語でいいと思うんですけども…💧
豚骨臭が対照的ですね。こういう対比や意外性って評価高いですよね。

次は村上さんの句です。
う…残念でした😣

フルーツポンチ・村上 「ゾンビらに 取っておく 差し入れの桃」

”撮影でゾンビ役の人がいた時にすぐにケータリングにいけなさそうなので、差し入れの桃を取っておいてあげてる”という句。
季語【】[秋]
先生からの一言「スランプ気味ですか?」

夏井先生「素材がとても面白いんですよね。ゾンビと桃、ゾンビっていったらなんか気色の悪いね、色も無彩色な感じするじゃないですか。ひからびたような。それがみずみずしい桃とこう取り合わせられる、ここがとても良いと思いますね。良いと思うんですけどおっちゃんと全く同じ意見なんです。とても”取っておく”とかここら辺が雑だよね?おっちゃん。細部書くのがたった1つの取り柄なのにね。どうしてこんななっちゃったんだろう。何個くらいなのか、何切れくらいなのかとか。だいたいスタッフの人が食べやすいように剥いてくれて切ってこう置いてあるってそんな感じでしょ?だとしたらやっぱり雑ですね。差し入れの桃からですよ。”差し入れの桃 ゾンビら”これがもう諸悪の根源でした(”取っておく”を消す)、ねぇおっちゃん。”差し入れの桃ゾンビらに”、さっきご本人が言ったじゃないですか、ゾンビが何人いるかって例えば二十切れって書いたらどうですか。『差し入れの桃 ゾンビらに 二十切れ』そしたら主役級の人達が先に食べて残ってちょっと色も変わりかけたような、一切れずつ桃が残ってる、こうした方がその現場がリアルになりませんか。あんた細部書くのが取り柄なんだからちゃんと書きましょう!」

夏井先生に怒られてるのはめちゃ面白かったですけど残念でしたね😵
梅沢さんはほーんと、人が怒られてる時は生き生きしてますね🤣
次こそ細部を書くのを期待してます!

最後は特別永世名人、梅沢さんの俳句です。

梅沢富美男 「ロケ終盤 夜食に並ぶ 研修医」

”ドラマの撮影現場で研修医役の人や看護師さん役の人がずらっと並んで食事している。珍しい光景を見せてもらったな”という句。
季語【夜食】[秋]
先生からの一言「スランプ抜けかけ?」

夏井先生「この句の良い所は夜食、これが季語になるんですけども、この夜食という季語を二重の場所のものとして見せようとしていると、それが意図の面白さってことになると思いますね。ロケも終盤に差し掛かってきた、夜食が並んでいるその夜食に並んでいる人物がいる。それは研修医の紛争ををした役者さん達だ。で、こういう時のひとつの考え方として逆からやっていく方法もあるんです。”研修医 夜食に並ぶ ロケ終盤”っていう逆からいくやり方ね。逆からいくと最後に答え合わせみたいな感じになるんですが、でもそれだと意図が前に出すぎて、意図が出すぎるのも俳句は嫌うんですよね。そして、研修医、病院の医療現場の研修医の先生たちも夜になって夜食をとる、そういう場面もあるに違いないと、そうなったらこの夜食がロケ現場と医療現場と2つこう、虚の季語、実の季語、実際の季語と想像の季語その2つの効果をこの夜食が持ち始めると、こういうことになりますね。おっちゃんはたぶんそこまで考えて夜食をこの位置に置いたに違いないと、私はそのように分析いたしました」

え~、本当に2つの意味で作りました?😏村上さんも「ほんとですか?」って言ってましたけど。
虚の季語と実の季語って考えて作ったんですかね?💧
梅沢さん最近調子良いですね~。連続でお見事続いてます。

次回は9月12日です。

熊谷さんの俳句から体重体組成計・カラダスキャンを。
夏井先生がイライラしてたのが楽しかったです🤣
太るのってなんであんなに簡単なんでしょう…😭
幅約285×高さ約28×奥行き約280mm