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【プレバト!!俳句】10月17日<後編>|詳しい解説&感想まとめ

プレバト!!

10月17日放送『プレバト!!』俳句の詳しい解説です。
前回、才能ナシ最下位が集結!急成長を見せたのは!?

前編はこちら👇

テーマは「100点満点」です。
テレビで発表された順にいきます。

Hey!Say!JUMP・薮 「誤字減点 泣きべそ帰路に 色葉散る」 3位

”本来だったら100点だったテストが誤字で減点されてしまって泣きべそをかきながら帰った寂しい情景”を詠んだ句。
季語【色葉散る】[秋]:紅葉しながら散りゆく葉のこと
梅沢さんとこがけんさんに本当に普通、凡人の中の凡人だと言われていました😅

夏井先生「いや確かに凡人の中の凡人なんだけど、よくここまで回復したよ。まずそれは私は思うわ。でも何が凡人のところに軸足残るかって言ったら2つあります。まずひとつめは、さっき指摘がありましたがこっからの流れ(泣きべそ~)が普通の文章みたい、これを散文的という風に俳句では言うんです。それを一番の理由はこの”に”。この”に”を外してここで1回意味の切れ目を作るんです。”誤字減点 泣きべその帰路”ってやったらここで1回意味が切れますね。そしてあなたが勉強したのとてもよくわかるんですが、泣きべそという風なちょっとマイナスのフレーズに対してマイナスのイメージを持った季語を取り合わせるって、これ勉強したよね?」
藪さん「その通りでございます!ありがとうございます」
夏井先生「ありありとわかります。ただこれがねちょっとだけ気分が近すぎると。俳句ではね、季語が近すぎるなんてそういう言い方をしますね。でも勉強してきたから消すのかわいそうだから一応かっこ付けにして、例えばどれくらいの距離の季語を持ってきたらいいか。空をね、ああと見上げているようなそんな表情ができる”鰯雲”ってやったら、視点がずっと上に上がるでしょ。『誤字減点 泣きべその帰路 鰯雲』これくらいの距離にすると俳句としてはワンランク上がるということになりますね。でもちょっとやる気になってくれてるじゃないですか🎵」
薮さん「前回コテンパンだったので少しでもっていう…」
夏井先生「私もあの時の顔は、覚えてます」🤣

才能ナシが凡人になること自体すごいことですよね😊
初心者がやりがちな散文的にならない事と季語の使い方はやっぱり凡人から抜け出す課題になりますね~。

次は、4位です。

青山祐子 「焼けた顔 赤土で歓喜 秋実る」 4位

”12歳の長男がテニスのヨーロッパ遠征(赤土のクレーコート)でタイトルを取った。”という句。
季語【】[秋]
青木さんの俳句の季語って”秋”でいいのかな?💦違ったらすみません。
梅沢さんが赤土をコートと読ませるのは無理なんじゃないかと言ってました。

夏井先生「これはね、私はね、赤土の畑でじゃがいもかなんかを栽培してる、で、ああ、たくさん実って嬉しいなという歓喜だと思って。テニスなんですね?」
青木さん「すいません。わかりにくくて」
夏井先生「わかりにくくじゃなく、わからない!それはわからない。でも、なんとかやりましょう。まずこの頭で”焼けた顔”ってあるから、これ”日焼け”っていう季語と重なるかなってそこもちょっと心配なので、これもう取っ払いましょう。これ取っ払ったらなんとかなりますよ、じゃがいもじゃない方向に行けそうですよ。”赤土の”でコートって書けばいいんです。”赤土のコート”って書いたら「あ、テニスかな」ってみんな辿り着いてくれるでしょ。赤土のコート歓喜の秋…”実る”がいかんな。”秋高し”くらいでどうですか。こういう季語があるんです、”秋高し”。『赤土のコート 歓喜の秋高し』そしたら少なくともコートで、赤土で、テニスで、歓喜で、勝ったんやな!ってこれくらいまでは行けますよ。こうしたら息子さんに捧げてもOKな句になります」

息子さんすごいですね!でもそれがじゃがいもの句に解釈されてしまうなんて😅
「秋高し」って秋の季語、他にも「天高し」とか「空高し」とかありますけど清々しくて爽やかな季語ですよね~😌

お次は2位です。

ラランド・ニシダ 「数式に エナドリの染み 降り月」 2位

”一夜漬けで数学の勉強をしている時、眠気覚ましにカフェインの入ったエナドリを飲んでて、それがノートに染みている”という句。
季語【くだり月】[秋]:満月を過ぎ次第に欠けていく月のこと
梅沢さんが季語が良くない、季語を変えたらもしかしたら才能アリになったかもと言ってました。
ニシダさんは夏井先生のプロフェッショナルを死ぬほど見たそうです😆

夏井先生「これあの数式で数学のノートかなってわかりますね。そしてこれを飲んで無理やり頑張っていると、ここらへんの取り合わせは悪くないですよ。じゃあ問題は何か。これはおっちゃんの言う通りですね。これもよく勉強してくださってるんです。なんかうまくいってない空気感とか焦っている時間の動きとかを降り月、どんどん欠けていく月にこう、託そうとしたって。それはわかるんですよ。やっぱりね、ちょっとだけ近いかなっていう感じはしますよね。例えば、秋の季語で流れ星のことですね、”星流る”っていう風な季語があるんですね。『数式に エナドリの染み 星流る』そうすると、あぁ勉強うまくいかないなと染みがポチっと落ちたなと、それと一緒にハッと今、星が流れたな窓の向こうってそんな感じになりますね。あなたね、ここまで勉強したのはほんと偉かったですよ。5点の方ですもんね。プロフェッショナルあと10回くらい見てください」

ニシダさんすごい成長ですよ!前がひどすぎたので感動しました!😆
季語の使い方難しいですよね。私も、もし季語選ぶとしたら、こういう風にしちゃいそう。

次は最下位です。

笠松将 「まつりの後 満点の月 懐く風」 5位

”前回の収録がダメだったけどみんなが助けてくれる感じが誰の元にも満点の月は微笑んでいて風は吹いていく”という句。
季語【まつり】[夏]・【】[秋]

夏井先生「ちゃんと勉強してきているのはわかりますけれども、間違ったフォームで素振り100回してきたなみたいな句だと思うんですよね。まつりが夏の季語で月が秋の季語って、ま、でも気重なりが絶対ダメってことじゃないんだけど、悩んだのはね、”満点の月”っていうこの表現ですね。ご本人はここが一番気に入ってるんだと思うんですよ、多分。そうでしょ?でも、読んだ私たちは満点の月って100点満点の月ってどういうことだろうとか、満月のことを言ってるんだろうかとか、ここの表現がつかみにくい。そして、この懐く風っていうのも風が誰に何に懐いてるんだろうって、小さな謎が固まって、結局ぼんやりよくわからないんだけどっていう、こういう着地になってるんですね。でもね、かすかな希望の光はあるんです、これ。はい、やってみます。”満点の月や”で一回詠嘆しましょうか。満点の月が出たなと、どんな満点かはあなたの脳の中にだけあるわけですけれどもね。で、こっからです。でこれ、”まつり”漢字でしっかりと書きましょうかね。”満点の月や祭りの後の”で、もう懐かないで!風だけ。『満点の月や 祭りの後の風』こういう風にすると、最後に風がスーッと吹いてくる感じにはなるでしょ。一応形になるだけでも進歩ですよ」

笠松さんの句って、本人だけはわかってて、うまくできた!って思ってるんだろうな…っていう句ですね😅
間違ったフォームで素振り100回にめちゃ笑いました🤣

次は1位です。

望月理恵 「山粧う 三面鏡に 百の母」 1位

”家に母の嫁入り道具の三面鏡があって、子供の頃、何をするにも三面鏡越しに母の顔色を伺っていた。100点を取ったテストを渡した時もどんどん喜ぶ顔が映し出された”という句。
季語【よそお】[秋]:山々が紅葉で色づく様子

夏井先生「”三面鏡に百の母”というここのフレーズここはとてもいいですね。詩がありますよね。お嫁に行ってから長い年月の間、喜怒哀楽をずーっとこの鏡は知っていると。良いフレーズですよね。で、もしこっからあと、上を狙うとしたらという話をさして下さい。もちろん山粧うでもいいんですよ、取り合わせとしては。ただこれが秋になって山が美しい色になるというそういう季語ですから、どうしても美しく着飾った表情のお母さん、そういうのに限定されがちになると、イメージがね。ですから、ここをもう少し違ったものに変えると喜怒哀楽色んな嬉しい事悲しい事つらい事そういう表情が見えてくる可能性はあるんです。さっきの星流るでも夜の三面鏡をスッと過る光のような感じになるし、星月夜とかってやってもいいかもしれないですね。色んな季語をあなたなりに取り合わせてみて、ああこれならというのをぜひ見つけてみて下さいね。よくぞここまで回復しました」
🖌添削後『星流る 三面鏡に 百の母
🖌添削後『星月夜 三面鏡に 百の母

お題と、作者の説明を聞かないと”百の母”って100点のテストを渡したってわからないんですけど…💧百歳なのかな?とか、長い年月の様々な(100種類の)顔ってことかなって思っちゃう😅
読む方に予想してもらうタイプの句なんですかね。

次はこがけんさんの俳句です。

こがけん 「枝豆を買う ダイハード放映日」

”映画のダイ・ハードが大好きで、万全の状態で見たくて枝豆を買って放映を待つ満点の気持ち”を詠んだ句。
季語【枝豆】[秋]
昇格試験ポイント:季語「枝豆」と「ダイ・ハード」を取り合わせた効果の是非
特待生3級 1ランク昇格→ 特待生2級
先生からの一言「取り合わせの感覚が掴めてきた」

夏井先生「”枝豆を買う”と、ここまでで一つの意味を構成しますね。買うとしか書いてないんですけれども、もう読んだ人は多分ですね、もうワクワクしながら枝豆を買って、で、私なら冷たい缶ビールかなんかも用意して、よし、あとはオンエアが始まるのを待つだけだぞと、そういうワクワクした行動も全部見えてくるんですよね、これが。そして一番褒めないといけないのは、枝豆というとてもいかにも庶民的なそういう物と、ダイハードというあの大変なドラマというかそのドラマを庶民的な枝豆と取り合わせる。こういうのが「取り合わせの妙」というやつです。今日私に、「季語が近すぎるよ」と言われた平場の皆さんはこの距離感をお手本にして下さったらいいと思いますよ」

私もダイ・ハード好きです✨
梅沢さんが夏井先生の判定が出る前、こがけんさんの句に対してひどい言いようだったんですが…😅
いや、見誤りすぎでしょう~💦
ただ、先週、夏井先生が犬山さんに言ってましたが、もうすぐ名人になるので定型の俳句も見てみたいです😌

最後は特別永世名人、梅沢さんの俳句です。

梅沢富美男 「百点に 二重線あり 豊の秋」

”テストで100点を取った時、1本だけの線ではなく二重線を引いてもらえると特別な100点のような気がしてうれしい”という句。
季語【豊の秋】[秋]
先生からの一言「閃いた瞬間自分に酔った?」

夏井先生「目の付け所良いですよね。そう言われりゃなんか先生達100点て書いて、よくできましたみたいに二重引くなあと、あそこに目を付けるのはさすがおっちゃんだなと思いますね。でもね、よしここだと思った瞬間にそれで「よし!」って自分に酔って詰めがちょっと損したかな~と思う…」
梅沢さん「何が詰めなの!?」(大絶叫)😓
夏井先生「詰めです、はい。(スルー)百点に二重線ていうだけで、ここのバランスはもう取れてるので、この”あり”が余計、書かなくていいと思います。百点に二重線って言ったら100点に二重線シュッシュっていうそんな感じでしょ。”あり”ってわざわざこう、念を押すほどのことではないと。ここで”あり”ってやるからバランスとして”豊の秋”という季語の方がちょっと添え物になってしまっていると。そこがとてもとてももったいないなと思うわけです。でも2音しかないから、もうしょうがない”あり”でいいやって思っちゃったでしょう?」
梅沢さん「はい…」(弱々しい)🤣
夏井先生「そうでしょう?それもとてもよくわかります。でもこの2音分をちょっとだけですよ、こっちに、秋けるっていう言葉あるじゃない。『豊の秋闌け 百点に二重線』て、こんな風に持ってきたらどうですか。そしたら豊の秋だけでも十分なことなのに、さらにそれが闌けていて”豊の秋”が盛りになりました。そして100点だけでも十分なのに、二重線まで先生がシュッシュと引いてくださって。こうすると両方の言葉の質量のバランスがちゃんと整ってくると。特別永世名人ですからこれぐらいまで整えてほしいと思うわけです」(梅沢さんめっちゃ落ち込んでる)🤣
浜ちゃん「そらそうです。そらそうですよ。これはもう何も言わないですよ、ねぇ」
こがけんさん「シンプルに元気がなくなった」
闌ける(長ける):盛りの時期・状態になること

100点ってだいたい二重線じゃなかったっけ?と思ってしまいました。。。(遥か遠い昔の記憶)そこに注目するということが大事なんでしょうね。
私、闌けるという言葉知らなかったんですが💦
夏井先生の添削後、すごい!俳句をよくわかってない私でさえ感動しちゃう✨梅沢さんがめちゃくちゃ打ちのめされてましたね😅

次回は10月31日です。

望月さんの俳句から三面鏡を紹介✨
64個高輝度LEDライトが搭載されてメイクがしやすい!
明るさ、角度を自由に調整できる三面鏡です😊