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【プレバト!!俳句】2月27日<後編>|詳しい解説&感想まとめ

プレバト!!

2月27日放送『プレバト!!』俳句の詳しい解説です。

前編はこちら👇

テーマは「バター」です。

テレビで発表された順にいきます。

コットン・西村 「2番線 春風運ぶ バターの香」 2位

”いつも使ってる駅構内の2階にクロワッサン屋さんができた。春になって風が改札から吹いてきてバターの香りがホームまで降りてくるときがとても幸せだ”という句。
季語【春風】[春]
梅沢さんが相手に想像させるいい俳句、素晴らしい!と褒めていました😀

夏井先生「これはもうちゃんと光景、映像が描けましたね。でこれね、逆から行く方法もあるんですよね。”バターの香”で漢字が連なってしまうのでひらがなで『バターの香 はこぶ春風 2番線』とこう来るんですね。そうすると…」
梅沢さん「あーいい!!」(絶叫)🤣
夏井先生「ん、いいでしょ?はい。先に香りを濃厚に見せといて最後に春風が気持ちよく吹いてくれる空間を作ると」
浜ちゃん「なるほど~」
西村さん「夏井さん、俳句って本当におもしろいですね!」
夏井先生「はい」

添削後の俳句に、みんなざわめいてましたね☺️
たしかに、添削後の方が一気に俳句っぽい!
ていうか、西村さんが夏井先生のこと”夏井さん”って呼んだので、なんかすごいびっくりしました🙀
夏井先生をさん付けって…新鮮…!
そういえば、昔は梅沢さんや浜ちゃんが「なっちゃん」って呼んでたのに最近呼んでなくて寂しい…。

次は、4位。

トラウデン直美 「はるかより 愛の菓子待つ 陽春や」 4位

”毎年、4月の誕生日にドイツのおばあちゃんがクッキーを焼いて送ってくれた”という句。
季語【陽春】[春]
ジュニアさんが「ドイツより」とそのまま詠んだ方が伝わると。

夏井先生「バレンタインデーのことを「愛の日」っていう風に呼ぶ季語、あるんですね。ですからひょっとしてそれかなと思ったら最後にもう一回季語が出てくるから、あ、じゃあ別の”愛”なんだなって。で、もうひとつは”はるかより”っていうのがちょっと漠然としてるんですよね。で、下五に”や”で終わるのはね、俳句として型がね、ちょっと不安定でとても難しい型なんですね。だからこれなら”陽春や”こっからですね。はるかがどこかって言ったらドイツなんですね。でおばあちゃんなんですね。”ドイツの祖母”って書いたら誰から来たかってはっきりわかります。『陽春や ドイツの祖母の 愛の菓子』で。”待つ”はいらないです。そうでしょ。とても待ってることは書かなくても伝わる部分ですね」

最後に”や”で詠嘆して終わるのが不安定なのって、もうそういうもんだって覚えちゃった方がいいんですかね?前にも言ってましたが…。
逆に効果的な場合とかってあるんでしょうか?
今まで見てても、”や”を使うのはやっぱり上五の印象が強いですね。
最後に詠嘆して終わると、前半の内容がぼやけちゃうのかな…?

次は最下位です。

NEWS・小山 「春隣 姉と甥と バター待つ」 5位

”姉と甥とカフェに行った時、ホットケーキを頼んで、ホットケーキのバターが溶けるのを一緒に待っている時、家族との時間が素敵だなと思った”という句。
季語【春隣】[春]

夏井先生「字面通りに読んだら、お姉さんと甥っ子と一緒にバターが届くのを待ってるのか、あるいはお姉さんと甥っ子がバター持って来てくれるのを待ってんのか、何を待ってんのかっていうのが明確じゃないから、そこを正確に書こうと構えてたんですが、姉も甥もこれ関係ない話になっていってますね」
小山さん「おっしゃる通りですね」
夏井先生「おっしゃる通りとか言ってる場合じゃないでしょ。あなたが一番書きたかった映像はホットケーキの上のバターが溶けていくその時間が良いなと思ったのね?(そうです)これが書きたいのにこの字面になったっていうことは、これ凡人じゃないです。」
スタジオ「え?え?」ここで才能ナシに・・・😨
小山さん「そんなことありました?」
浜ちゃん「話を聞いた結果ですから」
小山さん「トークショーで喋んないほうが良いときもあるんだ!あ、そうですか」
夏井先生「”バターの”溶けるんでしょ?溶けてゆく時間が楽しいなと思ったんでしょ?待ってる場合じゃないんですよ。『春隣 バターの溶けてゆく 時間』ってやったらバターの香りもしてくるでしょ?なんで書かないのよそれを!」

あれ?結局、小山さんは何点になったんだろ?😓

今回のお題だとしょうがないのかもしれないけど、1人だったらバターが溶けてる時間をいいと思わなかったわけですよね?
”姉と甥と”の部分も小山さんにとっては大事だったんじゃないかと…。

ま、だからってどう直せばいいのかわかんないですけど😅
先生の添削後の句は、誰か大事な人と一緒にいるのかな?その人と待っている時間が良かったのかな?って想像させるってことですかね?

さて、次は安藤和津さん。1位だと思ってたので残念😣

安藤和津 「大蒜の たっぷりバターは 罪作り」 3位

”にんにくとバターのコラボは香りからしてたまらない。ただ年齢からいってバターをそんなにたくさん食べたらヤバい”という句。
季語【大蒜】[春]
梅沢さんが「俳句じゃなくて普通の詩みたいな…なんか…言葉みたいな…」となんかもじもじ言ってて浜ちゃんが「なんちゅう説明や」と🤣

夏井先生「(笑)まずおっちゃん言おうとしたことを、もうちょっと違う言葉で言うと、あのこの語順がですね、散文的、散文というのはもう普通の文章のように書かれていると」
梅沢さん「すいません、散文が出なかったんです」
夏井先生「ああそうですか、はい。”大蒜のたっぷりバターは罪作りです。”っていう、最後の”です。”っていうのを削って俳句の形に入れ込んだって、こういうのを散文的っていうんです。”罪作り”からでしょうね。”罪作り”、”たっぷり”はまあちょっと遠慮して頂いて音数の関係で。『罪作り バターに焦がす 大蒜は』とここで余韻を作るんです。”罪作りバターに焦がす大蒜は・・・”(てんてんてん)と。余韻の所にバターとニンニクの香りがふわ~っと広がってくるでしょ?」
この後、夏井先生が・・・
「あのね。前回ピーターさんと組んでやった時、もうほんと才能アリ特待生って思ったんですが、共作だったので次回と思って今日はほんとに私も構えてたんですが、次回こそ特待生を目指して、お待ちしております」
安藤さん「日本中の高齢者のために頑張ります!」

私も今回安藤さんが絶対、特待生になると思ってました~😅
次回こそですね!👊
余韻を残す俳句、前にもありましたね。(2月13日の大久保さんの句)
「○○は」で最後終わるの難しそう~💦

次は1位!

三宅香帆 「春宵や 初稿と エシレバター缶」 1位

”春の夜に初稿と格闘する時に、特別なエシレバタークッキー缶を開けるという瞬間”を詠んだ句。
季語【春宵しゅんしょう】[春]
梅沢さんが「エシレバター…これはなんですか?」と言ってゲストの方たちに色々説明してもらって(からかわれてて)面白かったです☺️
エシレバター:フランスのエシレ村で生産される高級バター

夏井先生「初稿という言葉だけでこれあの編集に出す最初に書いた原稿のことを初稿というので、このひとことで、状況も人物もわかるわけですよね。”と”、”エシレバター缶”、えー、おっちゃんがこれはなんだって言ってましたけれども、私ももうまったくわからずに一応調べましたけれども、調べる前の段階でも、なにかこう初稿を頑張った自分のためのご褒美のようなそういうとっておきの物なんだろう、好物なんだろうっていうのは中身詳しくわからなくても理解はできますね。そしてしみじみと良い春の宵だなぁと。そういう風に思うわけですね。もうこの句はですね、俳句の骨法というか、俳句のメカニズムというのもちゃんと理解してくださってる、そういう作品だなと判断いたしました」

特待生、おめでとうございます!🎊😆👏
2回目で特待生なんてすごい!✨️
高学歴ですし、文芸評論家ですから、俳句を作る技術もあるんでしょうね😊
これからは特待生側の席に座るわけですね~。
どんな勢いで駆け上がって行くのか楽しみです😀

次は、ジュニアさんの俳句です。

千原ジュニア 「笊に土筆 手鍋耀う バターの香」

”小学生の時、つくしを採ってきて醤油バターで炒めておいしかったことを思い出して”詠んだ句。
季語【土筆】[春]
先生からの一言「「耀うかがよ」の位置が良い」

夏井先生「耀うというのはキラキラ光ってこう、揺れている感じを耀うっていうんです。で手鍋が耀うってどういうことと思った瞬間にバターの香りが出てくるんです。金色に溶けてキラキラし始める。そしてバターの香りが揺れるように立ち上がってくると。この耀うという動詞はバターの香りの為の描写としてもちゃんと機能していると、こういうことになるんです。材料多いけどよくここまでまとめたと思います」

ジュニアさんって難しい言葉使いますよね😅
やっぱり色々勉強しているんでしょうか…。
「耀う」って言葉、知らなかったんですけど、も~、漢字が変換でも出なくって…💧
ザルの漢字も初めて見ました。いつか役に立つかな?😀
私も子供の頃、つくし食べましたよ~😌
うちは煮物だったけど、おいしかったな…。

最後は梅沢さんの俳句です。

梅沢富美男 「蓋かぶせ アサリバターを 黙らせる」

”アサリバターを作っていて、はねてうるさいので蓋をかぶせる”という句。
季語【アサリ】[春]
先生からの一言「あとちょっと臨場感が欲しい」

夏井先生「蓋をかぶせてアサリバターを黙らせるとしか書いてないけど、ここまでの料理の手順というのをこのアサリバターっていうこの書き方で伝えてしまうわけですよね。これはさすが料理好きのおっちゃん、素晴らしいなと思いましたね。ここまで素晴らしいんですから、あと一工夫なぜこれに気づいてくれなかったかと、それ思いましたね。さっきあの和津さんの句に、これは普通の文章になってるっておっちゃん言ったじゃないですか」
梅沢さん「言いましたよ!」
夏井先生「はい、これもね見ようによったら「蓋をかぶせアサリバターを黙らせました」って普通の文章になってるでしょ。ここをちょっとだけ気付いてくださると臨場感が増すんですよ。一番損してる言葉は”かぶせ”ってここなんです。”かぶせ”って書かなくても蓋ってやったら被せるでしょ。蓋ってそういうもんでしょ?で、例えばですよ。”ここで蓋”って書いてしまう。”ここで蓋”、そしたら今までなんかやってて、”ここで蓋”って当然被せてます。そして”アサリバターを黙らせる”、でしょ?”黙らせる”でもいいし、”黙らせよ”ってちょっとここでしゃれても良いかもしれないですね」
✎添削後『ここで蓋 アサリバターを 黙らせよ
浜ちゃん「絶対そっちの方がええわ」(ボソッと)🤣
夏井先生「そしたらおっちゃんの句として”お~さすがだな”になりませんか」

「ガッカリ」が出たあと、梅沢さんが夏井先生に「おまえさんあまり料理やらないから…」とかキレ散らかしてましたがそういうことじゃないでしょ~?もう💢
まぁ、テレビ用に噛みついてるんでしょうけど…💧

添削後の句、いいですね~!😆
臨場感もあるし、「黙らせよ」がかっこいい✨️
清水アナが「臨場感がすごい」って小さい声で浜ちゃんに言ってて、俳句好きなんだな~って思ってうれしくなりました🎵
これが、毎週のXでの俳句の挑戦につながるんですね☺️

次回は3月6日です。

ジュニアさんの俳句からこちらを。
実はこの片手鍋、うちで使ってるんです☺️
シリコーン蓋でガチャガチャしないし、汚れがするっと落ちて洗いやすい。
なにより見た目がとにかくかわいい~🥰