7月11日放送『プレバト!!2024炎帝戦』後編②からの続きです。
全3回に分けて今回が3つ目です。
後編②はこちら👇
ファーストステージ最後、5つ目のブロックは、
北海道ブロック
梅沢富美男さん、こがけんさん、ダウ90000・蓮見さん、ペナルティ・ヒデさん
梅沢さんが「このメンツで負けるようなら特別永世名人を返上しようじゃないか」と言っていて、イヤ~な予感😅もう、フリにしか聞こえない💧
テレビで発表された順にいきます。
ペナルティ・ヒデ 「荒山の 岩間匂ふや 稚児車」 4位
”北海道の美しくも厳しい環境の岩山で冷たい風が吹く中、綺麗に咲く花を見て”詠んだ句。
季語【稚児車】[夏]:高山に生えるバラ科の植物
夏井先生「稚児車っていうお花、小さい白い、まさにね「岩間匂ふや」っていう風なそんな風情のお花ですよね。ここの目の付け所は良いんですよ。じゃあ何に問題があるかっていうと情報が少々重なっているんです。わかりますかね、みなさん。荒山、も岩間も地理的な情報なんですよね。荒山を生かすか岩間を生かすかっていうそういう選択がこの句の前にはあるということです。で、岩間を生かすのが作者の思いに近いのではないかなと、そういう風に今お聞きいたしました。だとしたら、中七下五を整えましょう。「岩間を匂ふ」とすると稚児車の方に意味がかかってきます。そうやるとね、ここ(上五)がね、まだ色々できるんですよ。いいですか?例えば、「○○や」ってここで詠嘆して切るというこの形にしてみましょう。上五は、季語ではない言葉がここに入ると映像がとても鮮やかになるんです。たとえば、『青空や 岩間を匂ふ 稚児車』ってやったら背後の青空と稚児車の白い花との色の対比が出るでしょ?ここまだまだ色々やれますから、あなた今学ぶことがとても楽しそうだからぜひ色々やってみて下さい」
登場したばかりで、すぐに終わってしまったヒデさん💧楽しく俳句を勉強し続けて、また登場してくれるでしょうか?
こがけん 「船に群れ 海猫の腹 蒼々と」 3位
”三陸の遊覧船に乗って海猫にえさをあげていて、空の青が海に映ってその光が海猫の腹に映って青々と見える”という句。
季語【海猫】[夏]
村上さんが「船に群れ」がいるかどうか自分だったら迷う、ジュニアさんも「に」がたしかに気になると言っていました。
夏井先生「これはね、目の付け所というかよく腹のこの特徴を見ましたね、あなた。観察する目を持ってらっしゃる。じゃあどこに問題があるかって言うと、この「に」が私もちょっと気になるかなと思いますね。で、この船にのところなんですが、こんな漢字…知らないだろうな…(”舷”と書く)これで”ふなべり”って読むんです。「舷や」とやったら船の場所がめちゃくちゃ明確になるでしょ。上五を「舷や」と一回しっかりと切って、そっから映像を切り替えるんです。この場合は腹のアップから行くべきでしょ。「舷や 腹蒼々と」海猫と書いて”ごめ”と読むんです。『舷や 腹蒼々と 海猫の群れ』と、こういう風に持ってくる。そしたら全部入るでしょ。そして、映像が非常にくっきりする」
浜ちゃん「これでも、この直しはなかなかですよ」
こがけんさん「これ僕の自費で句碑を建てたいと思います」
いや~、無理でしょ💦舷(ふなべり)も海猫(ごめ)も💦上五は「船べりや」だとダメなのかな?かっこつかない?まぁ、上五を「○○や」で考えるとか、漢字で違う読み方を見つけるとか、勉強になりますけど…。浜ちゃんの意見に私も賛成です😅
梅沢富美男 「竜飛より 海峡見ゆる 翌は秋」 2位
”青森県の突端の竜飛岬は季節が早く来る、まだ暑い日でもさっと涼しい風が吹く。「ああ、早めに秋が来たんだな」”という句です。
季語【翌は秋】[夏]:夏の終わりのこと(暦の立秋の前日)
梅沢さんが「お気に召さなかったようですね!😡夏井先生!」と怒っていました💧
夏井先生「季語が粋でしたね。よくこれを最後に持ってきたなと。「翌は秋」っていうのは、明日から立秋だっていうことですから、夏の一番最後っていうそういう感じですね。そして、竜飛岬から海峡を見下ろすそういう場所にいる俯瞰の光景だっていうのもわかります。全体として見た時に、格調はありますから、これなんかはあのー、句碑用の句ではあると思いますよ。ただ全体読んだ時に、少しねどっかで見たことのある歌詞の雰囲気がちょっとするのかな~と思って。」
藤本さん「津軽海峡や。冬景色」
夏井先生「この季語で救われてるっていうのは間違いなく救われてるんですよね。そこはうまいと思いますよ」
浜ちゃん「なんか歌詞にひっぱられたとかあるんですか?梅沢さん」ざわ…ざわ…
梅沢さん「おっしゃる通り。見破られました」
ジュニアさん「バッジだけちょっと外していただいて」
1位発表前に、梅沢さんが「タイトル戦に私が出なかったことありますか?!」と言ってみんなが「あります」と口々に言ってたの笑いました🤣
あーあ、特別永世名人返上なんて言うから~。返上!返上!とみんなから言われてる時、聞こえないふりしてて面白かったです。
ダウ90000・蓮見 「釧路駅 知らないコンビニの 冷房」 1位
”東京に比べて人がいない場所で、ちょっと不安や寂しさを感じて歩いていた。普段行ったことのないコンビニに入ったら、冷房だけは同じ冷やし方、においでちょっとホッとするな”という句。
季語【冷房】[夏]
梅沢さんがやたら褒めていて浜ちゃんが「すね出した」と言ってました🤣
夏井先生「この上五の地名、釧路駅っていうこの地名と冷房という季語との関係が妙なリアリティーを持ってるんですよね。なんか涼しいはずの北海道に来て釧路に来たのに、思ったよりもなんだか暑くてしかも辺りには見たこともないような名前のコンビニがぽつんとあって不安とコンビニを見つけた安心とが、ないまぜになってるようなリアリティーがここ中七にあるんですね。そして最後冷房だけは変わらないわって。なんてチープな感慨だろうと。でもこのチープな感慨の中に作者の観光地を歩く時の真実味というのがしっかりと入ってくるんですね。作者がわかってのことですけれども、この人はやっぱりリアリティーというのは、物事の細部にあるということを良く知ってらっしゃる人なんだなと今改めて思っております」
蓮見さんの句ってドラマのワンシーンみたいですよね。俳句って感じがあまりしないというか。句またがりで5・9・4の句だし。夏井先生のいうチープな感慨って確かに!と思いました。
決勝戦に残ったのは、
千原ジュニアさん、Kis-My-Ft2・横尾さん、森口瑤子さん、立川志らくさん、ダウ90000・蓮見さん
テレビでは優勝者の発表と解説のみで、他の人たちの詳しい解説はTVerでのみとなります。
まずは優勝者の解説です!
ダウ90000・蓮見 「夏暁の納沙布 FMのノイズ」 👑優勝
”日本で最初に日が昇る場所である納沙布に車で見に行った時、端の方なのでラジオがきれいに入らなくて、車でノイズがかかったまま朝日を待っている”という句。
季語【夏暁】[夏]
納沙布岬:離島を除く本土最東端に位置し日本で一番早く朝日が昇る
夏井先生「これはですね、後半のFMのノイズっていうのはあると言えばあるフレーズなんです。でもこっちがしっかりしてるんです。夏の暁、短い夜が明けようとしている。そして納沙布が大事でしたね。日本で一番早く日が昇る場所、そこに行こうとしていると。車というのは一文字も書いてないですけれども、この書き方でカーラジオのFMに違いないということを読み手は勝手に想像しはじめるんですね。そして、岬が近づけば近づくほどノイズが激しくなってくると。その距離感というのをこのノイズで表現している。で、最後、この人達は日本で一番最初に見る夏の朝日を声をあげて眺めるのではないかと。夏暁というこの季語がしっかりと主役に立ってこの地名がそれを支えていると。丁寧に見るとしっかり作り上げた一句だというのがわかります」
🔥2024炎帝戦🔥優勝はダウ90000・蓮見さん!👏🎉
蓮見さんはリアリティーを切り取るのがうまいですね。近いうち永世名人になるのでは?
梅沢さんが浜ちゃんからまだ特別永世名人でいいのか聞かれて、なんか言いながらまたバッジつけてました🤣
📺ここからTVerでの解説です😆
Kis-My-Ft2・横尾 「能登は虹 一棟貸しの 露天風呂」
”実際に行って色々な願いを込めて詠ませてもらった”という句。
季語【虹】[夏]
夏井先生「能登は虹、この地名と季語の取り合わせが復興へのイメージ、応援・エールのようなそういうニュアンスを持っているんじゃないかなと、今私たちはそういう同じ思いを共有することができますね。そこがとてもよかったと思います。ちょっと惜しかったのはね、一棟貸しの露天風呂っていうここの部分が、上の二つの地名と季語の部分とちょっとだけ離れてしまっていて別の地名でも、伊勢でも萩でもいけてしまうのではないか。能登ならではのものが少し入ってるといいところまでまで行けたと思います。」
たしかに、テーマが観光地の場合、どうしてもその場所に関連した俳句にならないと、とは思いますけど…難しい~💧
立川志らく 「油照り 影が溶け出す 中田島」
”母親の故郷で大人になって初めて行った時、すごい暑さで観光客の人々の影が溶けていくような印象だった”という句。
季語【油照り】[夏]:薄曇りで風がなく蒸し暑い日のこと
夏井先生「中田島っていうのがどういう場所かわからなかったので私なりに調べて、あ、砂丘だなということがわかりました。砂丘だとわかると「油照り影が溶け出す」ここの描写はいいなと思いましたね。惜しいのは中田島知らない人にもちょっと小さなヒントがあったらなと。砂丘である、砂という情報ひとつこのどっかに入ってるとこれもぐんと映像化ができるかなと思います。」
砂丘が連想される言葉が入れば、俳句の印象がガラッと変わりますね。
油照りって言葉始めて聞きました。今度おもしろい季語探してみたいと思います。
千原ジュニア 「宮古島 ホースに溜まる 水は炎ゆ」
”水を出そうと思ったら中に溜まってた水が熱湯みたいになっていたというところから、歴史的に宮古島の人が色々と思うところはあるけど、普段何も言わずに黙っているという意味も含んでいる”ことを詠んだ句。
季語【炎ゆ】[夏]:盛夏の燃えるような熱気のこと
夏井先生「宮古島というこの地名はちゃんと機能してると思います。そして一番いいのは「水は炎ゆ」っていうここの描写でしょうかね。ホースの中に溜まってる水を描いた句は結構あるんですけれども、この地名と水は炎ゆという描写である程度のオリジナリティーは手にできたと思います。ただ、これも能登と一緒で3音の島、暑い場所にある3音の島ならという所がちょっと弱いでしょうかね。おしいね。」
ジュニアさんの俳句から、悲しい歴史を察することって普通できるものなんでしょうか?私が知らなさすぎなのは自覚してますが、俳句を読む方にも地理や歴史の知識が必要ですよね…。意外だったのが、ホースの中に溜まった水の句が結構あること。注目する人多いんですね~。
森口瑤子 「向日葵を 抜けると海や 走り出す」
”下田に行った時にひまわりが一面咲いていて抜けたら目の前に海が広がっていた。思わず走り出して海へ行った”という句。
季語【向日葵】[夏]
夏井先生「気持ちの良い句ですね。「抜けると海や」で、この”や”の切れの後で走り出す人物にすっと映像がいく、ここらへんは確かな技術。ただ、観光地という意味でどこなのかという情報において、他の地名を入れた句に一歩及ばない感じも感じられたかなぁ、そんな気はいたします。ただ、森口さんを強く褒めたいのは2句とも地名に頼らないで観光地を詠もうとした、その初志貫徹した姿勢を私は褒めたいと思っております」
先生、絶対森口さんのこと好きだって~😆
観光地がテーマの俳句って、その観光地特有の季語があれば、便利に使えそうですね。森口さんの句はどちらもどこの観光地かわからなかったですが、まさか地名が出ない俳句を作ったことが逆に評価されるとは😲
スタンディングブーケともよばれるそのまま飾れるブーケです。
プレゼントとしてはもちろんですが、自宅用としてもいいですね。